パンフレット研究:立命館大学

立命館大学のパンフレットを読む。
文系から理系まで、医学農学以外のほぼすべての学部学科が揃っているため、パンフレットの厚さは入試ガイドを含め1センチを優に超える。
学部を羅列するだけでの一苦労だが、恒例となっているので書き留めておきたい。京都駅からバスで30分の衣笠キャンパスに、法学、産業社会学、国際関係学、政策科学、文学、映像学、国際インスティチュートの7学部、びわこ・くさつキャンパスには、経済学、経営学、スポーツ健康科学、理工学、情報理工学、生命科学、薬学の7学部が設置されている。2011年度の募集人数は7031人である。さらに2000年には大分県の別府に「97ヶ国・地域から学生が集う多文化・多言語の環境」を有する立命館アジア太平洋大学を開学している。
歴史のある学校で、西園寺公望が1869年に開いた私塾「立命館」を母体とする。自由主義思想を学び、伊藤博文の後を受け立憲政友会の総裁となった西園寺の考えが浸透していたのであろうか、1933年には、京大事件(滝川事件)で京大を辞職した18名の教員を任用している。1994年にびわこ・くさつキャンパスを開設してから後は、毎年改革を進められ、どんどん新しい学部や学科が増設されている。
量の力とでも言うのだろうか、就職講座や資格講座、海外留学、強化クラブなど他大にあるものはすべて揃っており、その充実度や結果は軒並み全国上位のレベルである。新司法試験最終合格者は60名で全国10位、国家公務員Ⅰ種は22名で全国15位、教員採用試験も276名を数える。また琵琶湖草津キャンパスに、理工系の学部が4つ集まっており、「産学連携で企業の評価の高い研究機関」のアンケートで第1位となっている。
あまりに揃いすぎていて、大学全体として「こんな大学」とひとまとまりに評価を下せない。キャンパスも大きく二分されており、「立命館大学の学生」という範疇での一体感は感じにくいであろう。

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