『夜市』

恒川光太郎『夜市』(角川書店 2005)を読む。
第12回日本ホラー小説大賞を受賞した表題作のほか、書き下ろし作『風の古道』が収められている。『夜市』はふと迷い込んだ奇妙なルールがある冥界の縁日 が舞台であり、『風の~』では、この現世とつながる鬼や死者、神が歩く古道が舞台となっている。どちらの作品も、陶淵明の「桃花源記」や「となりのトト ロ」の森の神の世界のように、現実世界と異世界との接点が巧みに描かれる、印象に残る作品であった。

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