中原正木『人は足から人間になった:人のからだの起源と進化』(労働旬報社 1991)を読む。
著者は九州大学理学部を卒業後、中学生向けの教科書を執筆している。
6億年前に生物が海から陸上に生息範囲を広げた時期から、両生類、爬虫類、哺乳類の進化が語られ、四足歩行の猿から、二足歩行のアウストラロピテクス・アファレンシスへと進化していく過程が分かりやすい語られる。後半は人間の体の仕組みなど、教科書的な内容となるが、人間の赤ちゃんの高度に発達した脳の仕組みこそが、数億年かけて進化を続けた生物の到達点だと評価している。