大井義雄・川崎秀昭『色彩:カラーコーディネーター入門』(日本色研事業 2002)をパラパラと読む。
大学や短大、美術系の専門学校で使用されているテキストで、現在も版を重ねている。著者の一人の川崎氏は桑沢デザイン研究所を卒業し、女子美術大学の教授も務めている。
最後のJIS慣用色名の一覧が目を引いた。山吹色や鴇色、紅梅色、錆浅葱色などの和名と、オリーブグリーンやマルーン、ライラックなどのカタカナ名が入り混じっている。えんじ色は漢字で書くと「臙脂」であり、カイガラ虫を原料とする染料で染められた色ということだ。「四十八茶百鼠」という諺にみられるように、利休鼠色や藍鼠色、銀鼠色などの色名もみられる。