株式会社エディト企画・編集『学校で教えてくれない職人の仕事』(竹村出版 1999)をパラパラと読む。
「職人」といっても幅広く、花火師や甲冑師、錺師などの伝統職人から、畳や時計修理、クリーニングなどの暮らしの職人、完熟梅干しや佃煮、羊羹などの食の職人、背景画家や人形師、ピアノ調律師、サーブボードシェイバー、盲導犬訓練士など、てんこ盛りな内容となっている。その中で、私も高校卒業後の職場で教わった「3日、3ヶ月、3年」という言葉が印象に残った。「何事も3日我慢できれば3ヶ月、3ヶ月我慢できれば3年、そして3年我慢できればずっと続けられる」という意味の言葉である。当時もなるほどと思ったが、30年経った今でもなるほどと思える不思議な言葉である。
日別アーカイブ: 2023年12月23日
『ファンタジーの冒険』
小谷真理『ファンタジーの冒険』(ちくま新書 1998)をパラパラと読む。
古今東西のファンタジー小説の評論集である。非常に読みにくい文章で、ほとんど読み飛ばしたが、日本のファンタジーノベルを代表する作家として、先日亡くなった酒見賢一氏を取り上げていたのが印象に残った。
何を評価しているのかは、文章を読んでも分からないが、高い評価を与えているということは理解できる。
歴史でもなければ、歴史小説でもない、どこか『真実』とみまごう『偽史』の語り口は、歴史的言説とそれを成り立たせている記述的方法論それ自体と戯れているように見える。