本日の東京新聞朝刊国際面に、マレーシア警察が、偽のニュースを流布した疑いがあるとして、9日投開票の総選挙に立候補しているマハティール元首相を捜査しているとの記事が掲載されていた。
立候補を届け出るためにチャーターした飛行機の前輪に不具合が見つかり乗り換えざるを得なかった事故について「意図的な妨害行為があった」と主張したマハティール氏に対し、虚偽の情報の発信を取り締まるフェイクニュース対策法に抵触するおそれがあるというのだ。
何とも背筋が凍るような記事である。インタネット全盛の時代に、このような前時代的な法律が存在しているのだ。日本もいつ真似するやもしれないので注意が必要だ。
4月4日付の朝日新聞の記事によると、次のように説明されている。
マレーシアで3日、「フェイクニュース」の発信者に最高50万リンギ(約1370万円)の罰金や6年以下の禁錮刑を科す対策法が成立した。言論統制の強化につながるとの指摘が国内外から出ている。
上院が3日、賛成多数で可決した。新法は「悪意を持って全部、または一部が事実に反するニュース、情報、データと報告書を出版、流布した人」を罰するなどと規定。対象には外国人や外国メディアも含まれ、「フェイクニュース」の流布を財政的に支援した人も対象となる。何が「フェイクニュース」や「悪意」にあたるかという定義があいまいで、恣意(しい)的運用が可能と懸念されている。