渡辺淳一『事実婚 新しい愛の形』(集英社新書 2011)を読む。
新聞で作家渡辺淳一氏の訃報を目にしたので手にとってみた。
タイトルにある通り、渡辺淳一氏が、法律婚とも同棲とも違う、新しい家庭のあり方を提唱する。
実際に、スウェーデンやフランスでは3割以上のカップルが事実婚を選択しており、公的に認められているため、社会保障も普通に受けることができ、出生率も上昇しているというデータも示されている。
渡辺氏は事実婚をめぐる女性たちとの座談会の最後で次のように述べる。
ここで皆さんの意見をまとめると、イメージとして、メリットが大きいのが法律婚で、デメリットが大きいのが同棲、そしてその中間が事実婚、と思っている人が多いようだね。僕は、みんなに事実婚をしてほしいとは思ってない。それより、こういう形態もあるってことを知ってもらいたいだけで。だからそこから先は、事実婚を選びたい人は選ぶし、嫌だという人は選ばなければいい。