親類のお通夜と告別式に参列するため、1泊2日の強行軍で鹿児島を訪れた。結婚する前に行ったきりなので、9年ぶりとなった。
今年は桜島の噴火が著しく、市内滞在中にも降灰があった。灰が降るという経験は初めてで、最初は小雨かと思いきや、礼服にポツッポツッと白い斑点ができるのでびっくりした。
また、葬式は鹿児島の繁華街にあるカトリック鹿児島カテドラル・ザビエル教会で行われた。建物自体は新しいのだが、古式ゆかしき伝統ある教会であった。教会の歴史が記載されたパンフレットを眺めてみると、フランシスコ・ザビエル神父の上陸や、島津貴久による布教許可、バテレン追放令、キリシタン追放令など、日本史の教科書のキリスト教にまつわる年表のような内容であった。
司教(神父よりもかなり上の位の人らしい)によるミサが行われたのだが、派手な衣装や賛美歌、煙や聖杯、パン、葡萄酒といった小道具など、ミュージカルのような式で「楽しむ」ことができた。蒙昧なこの世に別れを告げ、神から光り輝く永遠の世界に旅立っていく式なので、祝福の意味が込められているのであろう。