本日の東京新聞朝刊1面のコラム「筆洗」に、作家の城山三郎さんが人間関係に悩み学校に行けなくなった孫娘に送った「鈍・鈍・楽」という言葉が紹介されていた。
「鈍・鈍・楽」なる不思議な言葉は、次のような意味らしい。
鈍=人間関係に気を使わない。
鈍=まわりが何を言っても気にしない。
楽=そうすれば、どんどん気が楽になり楽しくなる。
次女の井上紀子さんは自著の中で、「父は自分にも言い聞かせるように、周囲の目、声は必要なものだけキャッチして、あとはケ・セラ・セラ(なるようになる)でいけばよいと、優しく諭してくれた」と書いている。
「人間関係に気遣い、周囲への配慮を忘れない」という付き合い方が日本の道徳であるが、そうした滅私的な立ち振る舞いは多大なストレスを抱え、いつか字のごとくに身を滅ぼしてしまう。
まずは、自分の幸せ、自分の生き甲斐、仕事と自分の時間、家族、趣味とのバランスを大切にしながら、そこから生まれた余裕を周囲への気配りとできるような生活をめざしたいと思う。「鈍・鈍・楽」な生き方、まずは参考にしたい。