行定勲監督、窪塚洋介・柴咲コウ主演『GO』(東映 2001)をレンタルで観た。
原作を読んでいないので、確かなことは言えないが、テーマが浅いと感じた。窪塚洋介演じる在日の3世、4世の世代の若者が、北と南の政治摩擦に翻弄される中、自分は自分というアイデンティティを獲得していくという青春映画である。在日問題を軽視するわけではないが、1世、2世ならともかく4世の世代が日韓の狭間で「俺は俺!」と叫んだところで、単なる青年の主張になってしまう。もうすこし政治的な主張を加えるならば更なる掘り下げが必要であるし、青春映画にしたいならばもっとはちゃめちゃなエネルギーを主人公に与えなければならない。その意味でテーマを追いすぎて、中途半端な映画になってしまったのは残念だ。
『GO』
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