先日テレビで放映された、松山ケンイチ主演『L change the WorLd』(2008)を観た。
『デスノート』の秘密や後日談にまつわる内容なのかと思いきや、ストーリーの破綻したイメージビデオのような内容であった。テレビだったので、カットされた場面も多かったのであろうが、内容を改めて記すまでもない。
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『ALWAYS 三丁目の夕日 '64』
久しぶりに子どもをお風呂に入れて、妻の「赦し」を得て、ララガーデンへ映画を観に出かけた。
今週は多忙を極めており、深々とした映画館の観客席に一人腰を沈めるという心地よさを改めて実感した。
山崎貴監督、吉岡秀隆・堀北真希主演『ALWAYS 三丁目の夕日 ’64』(2012 東宝)を観た。
前作の内容はほとんど忘れてしまっていたが、出演者の顔ぶれはほとんど変わらず、時代設定もそのままだったので、始まって5分ですんなりと物語世界に入ることができた。前作同様、誰しもが上を目指す世知辛い高度成長期のどたばたと、昔ながらのお互い助け助けられる濃密な人間関係のどたばたが見事にマッチしていた。
ちょうど前作から数年後の内容を扱っており、出演者自身の成長がそのままスクリーンの登場人物の成長に反映されていたように思う。それにしても主役を務めた吉岡秀隆さんの演技は素晴らしい。彼の顔、声、表情すべてが観客をひきつけて止まない。テレビドラマ『北の国から』と同様、出演者の成長をともに楽しむ息の長い映画に育ってほしい。
劇場版『機動戦士ガンダム』

年始にテレビで放映されていた、劇場版『機動戦士ガンダム』(1981 松竹)をビール片手に見た。
小学生の頃は、宇宙を舞台にしたリアルなアニメだと思っていたが、重力や風圧など全くあり得ないような設定の場面が多く、突っ込み所のオンパレードであったが、自分自身の夢中になった子どもの頃の記憶を思い出すことができ、楽しむことができた。
欲しかったプラモデルを手に入れるために、町で2軒しかなかったおもちゃ屋に朝から並んだことや、友人と「ガンダムごっこ」に興じていた古い記憶が、頭の引き出しから漏れだしたような感覚だった。
『エヴァンゲリオン』の庵野秀明監督が、多大な影響を受けた作品だと述べているが、改めて『ガンダム』と『エヴァ』の似ている点、異なっている点が見えてきた。
『ヒトリマケ』
『源氏物語 千年の謎』

子どもをお風呂に入れてから、久しぶりにララガーデンへ出かけた。
鶴橋康夫監督、生田斗真・中谷美紀主演『源氏物語 千年の謎』(2011 東宝)を観に行った。
『源氏物語』誕生の秘密が明かされ、新たな紫式部像が展開されるとの宣伝文句であったが、ただ源氏の粗筋を辿っただけの物足りない作品であった。巻名でいうと第10巻の「賢木」の巻あたりまでである。途中、安倍晴明が伊周の怨霊を退治したり、物語世界に紛れ込んで六条の御息所の生き霊を鎮めるといったSFシーンが挿入されるのは目新しかった。しかし、源氏と六条の御息所との愛情の描き方も不十分だし、藤壷との逢瀬もただ粗筋を映像にしたにすぎず、肝心の紫の上も登場せず、ただ源氏の女難の運命を嘆くという平板な内容に終わっている。
2時間という映画の上映時間の制約上、内容を深めることは難しいだろうと思っていたが、予想通りの期待はずれな作品であった。10年前に観た『千年の恋 ひかる源氏物語』の方がまだ内容盛りだくさんで面白かったように思う。



