映画」カテゴリーアーカイブ

『Still Dreamin’ ―布袋寅泰 情熱と栄光のギタリズムー』

布袋寅泰アーティスト活動40周年記念ドキュメンタリー『Still Dreamin’ ―布袋寅泰 情熱と栄光のギタリズムー』(東宝 2022)を観に行った。
映画の構成としては陳腐なものだったが、私にとってドストライクな映画であった。BOΦWY解散後、ロンドンに移住し子どもの頃に憧れたミュージシャンと共演するまでに成長していく姿が描かれる。そしてそれはこの30年間の布袋自身の物語ではなく、同じ時間を共有した観客一人一人が30年前を振り返り、夢を追い続ける自分を発見する物語となっている。

私自身も浪人生時代に駿台予備校の帰り道、『GUITARHYTHM WILD』を聴きながら、将来の自分の憧れの姿を想起していたことを思い出した。一体自分は30年前に思い描いていた自分になっている、いや、なり続けようとしているのか?

『フレッシュ・ミート サイケな家族』

GYAOで配信されていた、ダニー・マルヘロン監督『フレッシュ・ミート サイケな家族』(ニュージーランド 2012)を観た。
B級映画のノリが満載のスプラッターコメディである。ただし、ニュージーランドの映画なので、白人と先住民のマオリ族との確執や、増加するアジア人への差別発言なども映画の中でさらっと取り上げられている。おバカな物語の仮面をかぶった政治映画なのか?

『ノマドランド』

娘とララガーデンで、クロエ・ジャオ監督、フランシス・マクドーマンド主演『ノマドランド』(2020 米)を観た。
映画というよりもドキュメンタリーのような作品で、リーマンショック後の不景気の中で、キャンピングカーで放浪しながら仕事を転々とし自由を生きていく高齢者の姿を描く。
ありがちなテーマではあるが、女性が演じていたことに新鮮さを感じた。貧困に喘ぐホームレスでも、居場所を探し続ける旅人でもなく、自分が居心地のよい時間と場所を素直に生きる人間がテーマとなっている。

『ヤクザと家族 The Family』

上の子とララガーデンで、綾野剛主演、 藤井道人監督『ヤクザと家族 The Family』(2021 角川)を観た。
この時代に、ヤクザ映画かと思ったら、帰るべき家族の問題をストレートにぶつける直球映画だった。