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『栽培食物と家畜の起源』

E・アイザック著『栽培食物と家畜の起源』(大明堂 1985)をパラパラと読む。
タイトルにある通り、約35,000年前から14,000年前の後期旧石器時代に始まる栽培化と家畜化に関する考察の専門書である。
ざっくりまとめると、著者は西アジア(近東)に栽培化と家畜化の原点があり、その動機を経済的側面よりも宗教を中心とした文化的側面に求めている。特に家畜は紀元前55000年頃から、牛、馬、豚、羊、ヤギ、ロバ、ラクダに加え、リャマやアルパカ、トリなどであり、人間と家畜の関わりそのものはほとんど変化がない。

最後に著者がいずれクローン技術の発展により、ニンゲンの家畜化が進むと予言しているのが興味深かった。

『大学の真の実力 情報公開BOOK』

螢雪時代編集部『大学の真の実力 情報公開BOOK』(旺文社 2020)をパラパラと読む。
全国の国公私立大学の入学定員、入学志願者総数、合格者数、入学者総数に始まり、地元占有率や女子入学者数、入試の種別などが羅列されたデータ集である。

入学者定員100名に対し、新入生が45名の愛国学園大学や、入学定員5名のところ3名の入学者があった東京神学大学などの例外もあるが、地方を含めほとんどの大学でほぼ入学定員に近い充足数となっている。背景には定員ギリギリに近づけることができる補欠合格制度が当たり前になったこともあるのだろう。

また、入学者が実際にどの入試制度を利用したのかというデータも興味深かった。玉川大学観光学部は入学者93名のうち、一般受験はたったの3名である。AO入試が33名、公募が1名、指定校が48名、附属・系列が8名となっている。立正大学法学部も345名の入学者のうち一般は17名、AOが44名、公募が8名、指定校が235名、附属・系列が16名である。ただし、これらはあまり驚くデータではなく、上智大学は全学部で一般合格者に比率が50%を割っている。

国立大学は一般がほとんどだろうと思っていたが、公募の比率が高くなっている。群馬大学理工学部は入学者522名のうち、一般受験が339名である。公募推薦が163名にのぼる。

また、早慶の人気学部も附属・系列校から受け入れをせざるを得ず、早稲田の政経学部は入学者738名のうち一般が310名と5割を切っている。また、慶應大学法学部も1,248名の入学者に対し、一般受験はたったの430名に過ぎない。理工系は一般が多いかと思いきや、早稲田大学の基幹理工学部は入学者581名に対し、一般受験は231名しかいない。おそらく名前が通った学部ほど附属・系列からの希望を優先する経営判断が働いているのであろう。

面白いのが附属から全く進学しない大学もある。武蔵大学は全学部合わせても附属からたったの4名しか進学していない。麗澤大学や聖学院大学、松蔭大学や鶴見大学なども高校は進学なので、ほとんど系列の大学には進学していない。大学が高校を作ったら人気校になるが、高校が大学を作っても見向きもされないという法則がデータによって裏付けされている。おっと、フェリス女学院大学は高校からの進学者がゼロである。高校は横浜の中心にあるが、大学は横浜市の外れにある立地条件も悪かったのであろう。

学生一人あたりの図書の貸し出し数まで掲載されている。東洋大学が5.7冊となっている。日本文化大学はその10分の1の0.5冊である。

山下正男『論理的に考えること』(岩波ジュニア新書 1985)をパラパラと読む。
哲学の本なのだが、必要十分条件やド・モルガンの法則などほとんど数学に関する本だった。

本書では必要条件を「もしそうした条件が存在しないなら、その後件が絶対起こりえないという場合の条件のことをいう」と説明されている。よく分からない。

ネットで調べてみたところ、

とあった。

『デジカメ自然観察のすすめ』

海野和男『デジカメ自然観察のすすめ』(岩波ジュニア新書 2004)を読む。
当時500万画素のデジカメが登場し始めた頃であり、デジカメでもフィルムカメラと比べて遜色ない写真が撮れるようになり、アマチュアの域を超えた写真の撮り方が解説されている。スマホ全盛の今では内容も色褪せているが、ストロボの前に付けるディフューザーの解説など分かりやすかった。

『アークライト 紡績機』

井野川潔『アークライト 紡績機:産業革命から原子力へ』(けやき書房 1984)を読む。
小学生を対象とした、水力紡績機を発明したアークライトの偉人伝のような内容だ。1732年に生まれたアークライトの生い立ちはちょうど、イギリス産業革命の発展と重なっており、インドや糸紡ぎ作業をローラー式にしたジョン・ケイの飛び杼や、複数の紡錘を組み合わせたハーグリーブスの妻の名を冠したジェニー紡績機、飛び杼を足踏み式で機械化したカートライトの力織機などの流れを受けて、アークライトは水力紡績機を発明することになる。クロンプトンのミュール紡績機はアークライトの紡績機のオプションと考えると分かりやすい。

そして時代は、ワットの蒸気機関と結びついて飛躍的に発展していく。アークライトの水力紡績機は職人の手作業の技術を無用のものとした。簡単な整備だけでどんどん布ができていくので、工場で児童が働く光景が一般的なものとなった点も忘れてはならないだろう。