専門学校を経営するデジタルハリウッド株式会社が、2004年に東京の秋葉原に開校した新しい大学である。映像、CG、WEb、アニメ、グラフィック、ITプログラミングなどのデジタルコンテンツに携わるプロフェッショナルの養成に絞った、デジタルコミュニケーション学部デジタルコンテンツ学科の1学部1学科だけの学校である。株式会社が設立したためか、現場のプロが実際の現場で「使える」技術を教えるという授業が目白押しである。しかし、元々個人が持っているアイデアをコンテンツとして完成させることに主眼を置いているため、芸術的素養のない人間にとっては意味のない学校であろう。「ITビジネス×クリエイティブ×英語&留学」と大学のキャッチフレーズにあるように、他大学の情報メディアやコミュニケーション関連のよく分からない学部よりは、コンセプトがはっきりしていて分かりやすい。卒業生の活躍が出始めると更に伸びていくのではないだろうか。
キャンパスの名称も「メインキャンパス」「セカンドキャンパス」「サードキャンパス」となっておりカッコいい。
「大学短大専門学校案内」カテゴリーアーカイブ
パンフレット研究:平成国際大学
埼玉栄高校など埼玉県内に11校もの学校を展開する佐藤栄学園が、埼玉県加須市に1996年に開校した新しい大学である。法学部のみの単科大学である。だが、授業内容は、法律を究めるというよりは、法的素養を学ぶという程度である。3年次よりコース制をとっており、法曹を目指す法律一般コース、公務員を目指す政治行政コース、ビジネスを学ぶ経営法務コース、そしてスポーツ中心のスポーツ福祉政策コースの4コースに分かれている。
部活動で有名な埼玉栄高校の卒業生の受け皿になっており、陸上部やウエイトリフティング部、柔道、剣道などトップレベルのアスリートが学んでいる。
スポーツを続けたいのだが、体育大学は嫌だ、のんびりとした学生生活を送り、将来は社会の教員や公務員を目指したいという高校生には選択肢の一つに入るだろう。
パンフレット研究:浦和大学
浦和実業高校を運営する九里学園が、さいたまスタジアム近くの片田舎に2003年に開校した大学である。埼玉県の真ん中にあり、浦和美園駅までバスで10分程度だが、ちょうど東武線沿線とJR沿線の狭間のコンビニすらない辺鄙な場所にある。
総合福祉学部とこども学部、そして短期大学部介護福祉科の3学科からなる。パンフレットの体裁は専門学校と全く変わらず、実習と、資格、就職が写真を中心に紹介されている。
近年の福祉離れもあってか、学生募集は苦労しているようである。何でもありのAO入試が7月から始まる。わざわざ行く価値はないと思うが、都会が嫌いで、座学が好きではない埼玉県の高校生にはオススメできるであろう。
パンフレット研究:江戸川大学
千葉県流山市に位置する1990年開学の新しい学校で、名前の割には学生は2000名もいる中規模の大学である。前回の成蹊大学と同じで、付属の江戸川学園取手高校の方が東大進学だの、医学部進学だの喧しい。それに比べ大学は随分のんびりとした雰囲気が漂う。人間心理学科、ライフデザイン学科、経営社会学科の3学科を擁する社会学部と、マス・コミュニケーション学科と情報文化学科の2学科を擁するメディアコミュニケーション学部の2学部からなる。それぞれの学科はさらに3〜6つのコースに分かれ、それぞれの学科ごとに分かりやすいパンフレットが用意される。また、学生全員にノートパソコンが貸与されるなど、大学での学びの仕掛けが大変丁寧である。
パンフレット研究:成蹊大学
大正自由教育運動の担い手の一人であった中村春二氏の設立した成蹊小学校を元に、戦後になって設立された大学である。得てして中学校や高等学校が母体となって作られた大学というものは、麻布や武蔵の例に漏れず、内部進学者の意識が低く、大学運営も苦戦を強いられる傾向にある。しかし、その中でも成蹊大学は成功している特異な大学であろう。少人数教育が徹底しており、法学部、経済学部、文学部、理工学部、法科大学院の4学部、5研究科を擁しながらも、一学年の定員が1500人ほどで、一年次から手厚くゼミが開講されている。フジテレビのアナウンサー高島彩さんの出身校でもあり、都会的なイメージとアットホームな学風がうまく一致している。ラクロスの爽やかなイメージが浮かんでくる。
清楚な女子大生の写真を見ていると、私も成蹊大学で学ぶことができたら、学生生活も華があり、卒業後の人生ももう少し違った人生になっていたのではないかと、ふと考えてしまう。
また「学生金庫」なるものがあり、学生の緊急な出費に対して、最大10、000円を無利子で貸し出す制度もあるとのこと。成蹊大学を象徴するような制度である。
話はずれるが、本日埼玉県立杉戸高校で行われた「授業フェア」に参加した。やり手で評判の杉戸高校校長の授業を拝聴したのだが、教壇から「私もこれから大学に入りたい。女子大生と合コンがしてみたい」と生徒に語り掛ける場面が印象的であった。「大学に入りたい」「合コンがしてみたい」というのは学問に対する真摯な気持ち、そして人間に対するつきない興味の表れである。
私もそうしたフレッシュな気持ちを常に持ち続け、そして実行してみたいと改めて感じることができた。
