投稿者「heavysnow」のアーカイブ

「埼玉県知事 関東大震災時の朝鮮人虐殺の追悼文 前向きに検討」

本日の東京新聞一面に、今から101年前の関東大震災の際に虐殺された朝鮮人悼むさいたま市内の式典に、大野元裕知事が追悼文を送る検討をしているとの記事が掲載された。

小学校や中学校の歴史の時間に学習した内容である。関東大震災の混乱の中、朝鮮人が井戸に毒を入れただの、放火をしただのと流言飛語が飛び交い、200名を超えるとも言われる朝鮮人の方が、警察や軍隊などによって殺されたという事件である。

昨年、千葉県の旧福田村での虐殺を描いた『福田村事件』という映画が公開されている。千葉県といっても埼玉県に隣接した野田市内の事件である。興味ある人は是非みてほしい。現代にも繋がる話であることが分かる。

この記事を読む限り、大野知事の見識と判断は素晴らしいと考える。

『日本のブックカバー』

書皮友好協会『日本のブックカバー』(グラフィック社,2016)をよむ。
本の表紙や裏表紙のイラストやレイアウトではなく、文庫本や新書本を購入した際に本を包み込むブックカバーのデザイン集である。TSUTAYAや三省堂書店、横浜にある有隣堂書店など、見覚えのあるカバーもいくつかあった。最近はブックカバーはほとんど使用していないが、中高生の頃、楽しみにしていた漫画にカバーをかけてもらう時のワクワク感は頭の片隅に残っている。

『神の宮 伊勢神宮』

増浦行仁写真集『神の宮 伊勢神宮』(東京大学出版会,2016)を見る。
2013年の遷宮の様子を描いた写真集で、建物よりも神主たちの儀式の様子が中心となっている。
式典は夜が多いので、手持ちのデジカメで撮ったピントの合っていないボケた写真が多く、あまり綺麗なものではなかった。

見物海岸を見物

千葉県館山市の見物海岸を訪れた。海岸段丘が2段になっているが、上段は1703年の元禄地震で離水した面、下段は1923年の大正関東地震で離水した面である。地震の被害の一端であるが、大地震で地面が隆起した姿を見るに、そのエネルギーの大きさに驚かされる。

『エイジング』

ジョン・ランゴーン『エイジング:老いについて私たちが知っておくべきこと』(ほるぷ出版,1992)をパラパラと読む。
原著はアメリカで1991年に刊行された本である。日本でもバブル華やかな盛りである。医学や栄養、運動、文化面から追いの不安や誤解について書かれているが、障害身寄りのない孤独や貧困は全く触れられていない。この30年間という時間の中での社会全体の「老い」を感じてしまった。