本日の東京新聞朝刊に、EU加盟国のワクチン接種率の階級区分図が掲載されていた。ワクチン接種率と一人当たりのGNIの相関関係が一目瞭然である。一人当たりのGNIが23,000ドルのポルトガル以上の国はおおむね70%以上の接種率となっている。EU域内で最貧国のブルガリア(同9,800ドル)が接種率でも最下位となっている。
マルタは、一人当たりのGNIは31,000ドルだが、面積316平方キロ、人口が51万人しかいない小さい国なので、接種率でトップになっているのだろう。
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「ギニアでクーデター」
本日の東京新聞夕刊に、西アフリカのギニアで陸軍がクーデターを起こしたとの記事が掲載されていた。陸軍特殊部隊の兵士は「貧困と汚職の蔓延」から大統領を解任し、新しい国家を建設すると発表したとのこと。
こういう記事を読むと、1936年に日本で起きた2・26事件を思い出す。中学校の歴史の時間に勉強した、陸軍青年将校が「昭和維新」を掲げ、首相・蔵相官邸や警視庁、新聞社を襲撃したクーデターである。当時の陸軍幹部も記事のギニアの陸軍特殊部隊と全く同じ、農村の貧困と政党政治の腐敗を指摘している。
2・26事件は計画が杜撰だったこともあり、3日間で鎮圧されたが、その後の日本は陸軍将校が目指した政治へと転がり堕ちていく。クーデターそのものは失敗したが、陸軍青年の果断な行動を支持する世論が根強く
「EU離脱でトラック運転手流出」
本日の東京新聞朝刊に、EU離脱に伴ってトラック運転手が英国を離れ、物流が滞留しているとの記事が掲載されていた。
EUは欧州域内の政治的、経済的な一体化を目指して成立し、現在フランスやドイツを中心に27カ国が加盟している統合体である。しかし、旧社会主義国の経済水準の低いハンガリーやルーマニアからの出稼ぎの増加による社会保障費の増大や、シリア系難民の受け入れに伴う社会不安など、加盟国間の不公平感も指摘されるようになった。特にイギリスは2005年にロンドン同時爆破テロが発生して以来、中東からの移民を受け入れに懐疑的な世論が強くなっていった。しかし、EUに加盟している以上、シェンゲン協定によりパスポートのチェックがないので、移民の流入を防ぐことはできない決まりになっている。そこで、英国は2016年の国民投票でEU離脱という道を選択することになった。
今回の記事は、東欧系や中東系の労働者が多くの割合を占めるトラック運転手の不足ということだが、元々は英国のここ10数年の間に議論された政策の帰結である。「EUは離脱しました。でも労働者が少なくなったので、また戻ってきてください」というのは、あまりに自分勝手な言い分であるように思う。私は英国はもっと困れば良いと思う。そうなることで、スコットランドやアイルランドとの経済交渉や、海外の旧英国植民地との関係も改善されていくのではないか。
『キューバ自転車横断紀行』
小林健一『キューバ自転車横断紀行』(彩流社 2014)を半分ほど読む。
1946年生まれの著者が、タイトル通り自転車で23日間約1000kmの道のりを自転車で横断する旅行記である。著者は「輪行」に関する著書も出版しており、冒険記というよりも、普段通りの自転車海外旅行の詳細をレポートしている。
私好みのうってつけのテーマなのだが、淡々と話が進んでいくため、途中で飽きてしまった。キューバは北緯22度付近にあり、貿易風を背に東に進むと追い風をいつも受けるとか、ベネズエラと関係が深いのでガソリンが安いとか、ソ連崩壊後砂糖産業が崩壊したとか、面白い話はたくさんあるのに、著者自身にしか分からない舌足らずなエピソードが続くのでギブアップ。
それでも、キューバを取り巻く社会主義国の腐敗とラテン系なノリの生活スタイルの奇妙な調和の雰囲気は伝わってきた。
『地図を楽しもう』
山岡光治『地図を楽しもう』(岩波ジュニア新書 2008)を読む。
国土地理院で測量・地図技術の仕事に従事してきた著者が、行基図から伊能忠敬の測量技術、紙に立体を表現する際の細かいテクニックなど、かなりマニアックな内容を分かりやすく語る。
1942年の2万5000分の1の地形図には、「回」の字をかたどった回教寺院(モスク)の地図記号があったと知った。また、日本の詳細な地図を作成する上で三角点の持つ重要な意味を語るのだが、1990年以降は三角点から電子基準点へと変わっている。三角点は動かない前提なので、地図作成の基準となったのだが、電子基準点は地殻変動や地震予知の研究などに有効利用され、常に動いている大地を観測するものになっている。三角点から電子基準点へと正統に進化する中で、その果たす役割が180度逆転しているというのは面白い。




