『京都遍歴』

水上勉『京都遍歴』(平凡社,1982)を少しだけ読む。
著者は9歳半で若狭から上京し、21歳の時に東京に出てきている。その間12年あまり京都で生活した時の思い出をまとめた紀行文が収録されている。京都の寺社の裏道や川沿いの景色が中心なので、正直京都に詳しい人でないと、面白さは半減どころか皆無である。

『筋肉はなぜ動く』

丸山工作『筋肉はなぜ動く』(岩波ジュニア新書,2001)を少しだけ読む。
正直、読者のことを想定せず、前著の研究書を平易な言葉で書き直しただけで、中高生が理解できる取っ掛かりがなく、生物は難しいという印象しか与えない。

『ゲーム脳の恐怖』

森昭雄『ゲーム脳の恐怖』(日本放送出版協会,2002)をパラパラと読む。
著者は刊行当時、脳神経科学を専門とされている日本大学教授である。本書では脳波分析を通してゲームが脳にどのような影響を及ぼすか、分かりやすく説明されている。分析によるとテレビゲームやケータイゲームのプレイ中は、意志や創造、思考、感情を司る脳の前頭葉が反応しないことが判明した。また、長期間ゲームを続けていると、ゲームをしていない時間も前頭葉の働きが悪いことが分かってきた。特に感情に乏しくなり、キレやすくなったりするのが科学的な分析を通して証明されてきたのだ。しかし、一口にゲームといっても身体を動かすダンスゲームや文章を読むロールプレイングゲームでは前頭葉の活動が見られたとのこと。

そして、最後に著者はゲーム脳に対して、「スキンシップ」と「手をとって教えること」が大切だと述べる。

『台湾に生きている「日本」』

片倉佳史『台湾に生きている「日本」』(祥伝社新書,2009)をパラパラと読む。
著者は1969年生まれで早稲田大学教育学部教育学科を卒業されている。卒業後はベネッセコーポレーションに就職され、その後台湾へ移住され、1895年の下関条約から1945年の日本の敗戦まで、日本の統治下にあった台湾を愛し、当時の日本政府が整備したインフラに強い関心を持たれている。旅行ガイド的な内容で、台湾各地に残る日本の建造物や文化財が、北の台北から南の高雄まで網羅的に紹介されている。
50年間の統治時代をいたずらに礼賛することなく、かといって頭ごなしに否定することなく、現在も台湾の生活や文化に息づいているのかという点から評価・解説をしている点は好ましい。

「ブラジリア 〜 荒野に出現!夢の未来都市」

本日TBSで放映された「世界遺産 ブラジリア 〜 荒野に出現!夢の未来都市」は興味深かった。
1960年に建設され、1987年に世界遺産に登録されている。地理の教科書では森林を伐採して、新たに作られた政治都市として有名である。都市人口2000万人を超えるサンパウロ、旧首都で人口600万人を抱えるリオ・デ・ジャネイロに次ぐ、300万人の人口の都市である。無機的な都市だという印象が強かった。

しかし、番組をみると、建築家の粋を凝らした芸術的な建築物に溢れ、集合住宅の目の前に幼稚園や小学校が配置されたエリアがいくつも並ぶ。アパートも遊ぶためのエントランスや、車が通行止めになる日曜日は道路一帯が自転車に開放されているなど、人間的な営みを大事にした都市だということが分かった。

Screenshot