堺屋太一氏の講演会

本日仕事の関係で、堺屋太一氏の講演会に赴いた。
「日本の進路」という演目で、経済を中心に閉塞感を抱えている日本、日本人にエールを送るという内容であった。堺屋氏はバブル以降の経済不況が日本人の教育レベルや礼儀(ジベタリアンの発生)まで影響を及ぼしており、すでに官僚主導の国家運営そのものが崩壊しつつあると述べる。10年間で10人の総理大臣が誕生し、その全てが「改革」をスローガンにしたが、その多くが官僚によって潰されてしまった。また橋本・小渕政権の頃、一瞬であるが政治家主導の改革がなされたが、小泉政権になってまた官僚が力を付けて来たと指摘する。氏はその中で阪神大震災において日本人の秩序の良さ、日本人の魂が残っていたことに着目する。そうした日本人の心をもった国民によって選ばれた政治家や企業が良い意味で民主主義的な行動を取ること、そして個人個人が自分の好きなことにこだわることが日本の進路の源泉であると説く。前半の経済分析は古くさい内容でつまらなかったが、最後の何時間やっても飽きの来ないものこそ、自分が本当に好きなものであり、5年10年かけても自分の「好き」なものを探していくことが大切だというエールは面白かった。

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