パンフレット研究:立教女学院短期大学

1877年にアメリカから派遣された宣教師チャニング・ムーア・ウィリアムズによって設立された立教女学院が母胎となっている。戦前の段階で尋常小学校、旧制女学校が設立されており、戦後に小・中・高校と整備され、1967年に短期大学(英語科)が設置され、1970年に幼児教育科が設置されている。2013年には英語科が現代コミュニケーション学科に改組されているが、短期大学としては英語と児童という学科構成でシンプルにまとまっている。進学校として有名な付属の高校の受け皿的な側面の強い大学で、1学年300人の小規模校のアットホームな雰囲気を売りとしている。
校名の通り、創立者を同じくする立教大学とは系列の関係となっており、立教女学院高校からは7割近くが立教大学へ特別推薦入学をしている。但し、短大からの立教大学への推薦編入については、2011年度より廃止されている。
幼児教育科は2年で幼稚園教諭2種免許、さらに専攻科で1年学ぶことで保育士の資格が取れるカリキュラムになっており、2年制で両方取得できる他校に比べ、時間割もゆったりとしている。
2012年度のパンフレットを読む限り、幼児教育科は一般入試でも2倍以上、センター利用入試では3倍以上の倍率であるが、英語科はほぼ全入状態である。この数字は、ありきたりな英語プログラムや教養科目だけのキリスト教精神、外国人ALTや仲介業者主導の留学制度といったお手盛りな大学経営では通用しなくなった現実を示している。また幼児教育科も公立保育所への就職サポートは手薄であり、「都心」や「立教」という看板に頼りがちな実態が垣間見える。

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