『日本のブラックホール』

櫻井よしこ『日本のブラックホール:特殊法人を潰せ』(新潮社 2001)を読む。
郵貯、簡保などの財投によって湯水のごとく国民のお金を無駄遣いする特殊法人の財務諸表を暴露しながら、特殊法人改革を訴える。
2001年度で言うと、国会で審議される一般会計が82.7兆円なのに対して、官僚が扱う特別会計の歳出は217兆円にもなる。さらに地方自治体の予算も足すと、ネットの歳出額は300兆円にもなるという。日本のGDPが510兆円なので、大雑把に言えば、日本全体のお金の歳出の60%は公的支出になるというのだ。もちろん、そうしたお金の全部が国民の生活と福祉を向上されているのに使われているのならばどこからも文句はでないであろう。しかし実態は日本道路公団や本州四国連絡橋公団、都市基盤整備公団、水資源開発公団、石油公団など数え上げたら切りがないほどの特殊法人が黒字の見込みの全くない赤字経営を続けている。特殊法人の整理については、政治の英断を期待するしかないのだろうか。

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