本日の東京新聞の夕刊

本日の東京新聞の夕刊に一橋大学教授の鵜飼哲氏の談話が載っていた。
東大の駒場寮や法政の学生会館など学生が自主的に自己形成してきた場ががなくなっていることについて、「迷惑はいけない、安全という名目で自由な空間や時間を奪い、人間を窒息させる自殺行為」だと断じる。そして2005年における抵抗の条件について以下のように述べる。
明確な批判なり、欠点を指摘することも大切だが、まずは「ちょっと待てよ」と踏みとどまることが抵抗の第一歩だと鵜飼氏は述べるのだ。「上意下達」に物事を鵜呑みにし、「大人のふり」をして、何ごとも分かったような顔をするのは止めろということだ。

 今の危機は何か、踏みとどまって考えること。抵抗の第一歩は踏みとどまることです。何も言わなければ抵抗にならないという考えはありますが、僕は多様であっていいと思う。無党派、引きこもり、年間三万人という自殺者…いずれも抵抗の一つでしょう。自殺は、十年で三十万人近くが死んだ、自分に対する内戦だったと考えるべきです。
新たに学ぶというよりある種、学んでしまったことを捨てること。体や心をズラして、ゆったり構えて持続することが一番大事かもしれない。中国文学者の竹内好は、日本の“一木一草に天皇制がある”と書いた。息の長い文化闘争が必要なんだと思います。まずは日本人を拘束してきた“迷惑”という言葉の使い方を考え直してはどうでしょう。

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