『歴史とは何か』

岡田英弘『歴史とは何か』(文春新書 2001)を読む。
なかなか刺激的な内容であった。著書は歴史認識の基礎となっている「国民国家」なる概念自体が18世紀以降に新たに作られたものでしかなく、「国家」とか「国民」という枠組みを使って18世紀以前の歴史を叙述することは全くの時代錯誤だと断定する。
『古事記』は江戸時代に本居宣長が新たに作り直したものであり、日本の天皇制はせいぜい7世紀の神武天皇以降の歴史しかなく、それ以前の系譜は国家が権威付けをするために作った物語でしかないと述べる。

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