『秘密:人妻と風俗嬢、二つの顔を持つ女たち』

酒井あゆみ『秘密:人妻と風俗嬢、二つの顔を持つ女たち』(幻冬舎 1999)を読む。
18歳から様々な風俗を経験した著者が、性感ヘルスやSMクラブ、ソープランドで働く既婚女性の仕事観や家庭観を包み隠さず訊き出している。倒産によるショックなどですっかり働く気力を失ってしまう男性に対して、風俗という土壇場で体を売って働く女性の粘り、精神的・肉体的痛みを積極的に生活力に替えてしまう女性の強さが垣間見えて来る。風俗というまさに裸の付き合いを強いられる仕事ほど人間の本性が見えてくるものだと改めて実感した。

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