二宮清純『プロ野球「人生の選択」』(廣済堂 2003)を読む。
中学高校で部活動の一環として行なわれる野球とは全くの別競技といってもよい職業野球の世界。かといって一般の職業とは全く別の労働観が支配するプロスポーツの世界。また、バスケットボールやバレーボール、その他諸々のプロスポーツとは比べるまでもないほど高い注目を浴び続けるプロ野球の世界を、選手、監督、バッター、投手、そして移籍や引退、大リーグ、巨人軍という様々な視点から明らかにする。
野球はレギュラーの一人ひとりにポジションと打順が与えられ、チームというグループの中で、個人個人が自己覚知を踏まえて、技術と能力を伸ばしていくシステマチックな競技である。たしかに、野球は状況状況での的確な判断、構成員同士の言語・非言語コミュニケーション、チーム力と個人力の連携など、社会福祉で必須とされるキーワードが数多く用いられる珍しい競技である。
『プロ野球「人生の選択」』
コメントを残す