家田荘子『セックスレスな男たち』(集英社 1996)を読む。
仕事に没頭し、趣味やスポーツはたまたマスターベーションに励む「セックスレス」な男性に、著者家田さんが女性という視点から取材を重ねる。既婚の男性の多くは、妻を母親と重ねて合わせてしまい、女としての妻に向き合うことから逃げてしまう。また未婚の男性の数人は、仕事のストレスやコンピュータ、一人ですることの気楽さを理由に、女性と真っ向勝負するセックスから逃げてしまう。家田さんは「セックス」という事象を通して、現実社会に居場所を見つけにくい男性の姿を浮き彫りにする。
『セックスレスな男たち』
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