『イッツ・オンリー・トーク』

第96回文學界新人賞を受賞した、絲山秋子『イッツ・オンリー・トーク』(文春文庫 2006)を読む。
東京大田区の蒲田に住む女性の奇妙な交友関係を描く表題作と、乗馬の大会中の事故で愛馬を失った女性のその後の生活を淡々と描く『第七障害』の二編が収録されている。
作者自身、会社を鬱病で休職した後に蒲田に住んでいた経験があるそうだ。蒲田という町の雑多な雰囲気に包まれた人間関係にも影響されているのか、ヤクザや痴漢、政治家などとの交友を通して、直感的に選んだ町蒲田に馴染んでいく女性の姿が印象的である。

□ 絲山秋子 -OfficialWebSite- □

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