『レキシントンの幽霊』

村上春樹短編集『レキシントンの幽霊』(文藝春秋 1996)を読む。
『1Q84』を読む前に少し村上春樹の復習をしようと思い手に取ってみた。
一つ一つはきわめて短いのだが、どれも妙に印象に残る作品ばかりであった。日常の中でふとわき上がる過去の出来事に対する後悔や他者への不安、平板な生活に対する不満などが、幽霊や生きている波、氷男などに具現化されて登場する。SF的な物語設定を取りつつも、人間の内面をきちんと描いている。

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