菊地昭典『音楽でバリアを打ち壊せ』(岩波ジュニア新書 2002)を読む。
仙台のストリートで一日だけ開かれる「障害のある人もない人も」一緒に楽しむ音楽祭の実現に向けて、実行委員会を立ち上げ、開催に漕ぎ着けるまでのドタバタを描く。重度の障害を抱えた人が楽しめるような会場選びや、差別的表現にならないようなポスターの文言の工夫、障害者の活動紹介といった通り一遍なイベントにならないような宣伝の開拓など、開催に向けた活動の一つ一つが、障害者を巡る物理的心理的障壁にぶつかっていく。そして、行政やマスコミが作り出しがちな「障害者=可哀想な人・頑張っている人」といっ文化的障壁すらも打ち壊して、仙台で一日だけの音楽祭が開催される。
以後、このイベントは定例開催となり、今年2009年も開催され、来年は10周年を迎えるということだ。
『音楽でバリアを打ち壊せ』
コメントを残す