『緑の環境デザイン』

斉藤一雄・田畑貞寿編著『緑の環境デザイン:庭から国立公園まで』(NHKブックス 1985)を杉戸の銭湯でパラパラと読む。
東京町田市の旧鎌倉街道小野路が写真入りで紹介されていた。バイクでふと出会った光景は印象に残っている。

最近では、県や市など地方公共団体の手で整備が進められようとしている歴史の道も、少しずつ見られるようになってきた。それは、たとえ町裏を通るひとすじのかぼそい道であっても、それが町をつくり育ててきたかつての人たちのぬくもりに触れる道であってみれば、町の、そして村の立派な歴史の道である。その道をあらためて見直し、手づくりの道として育てることが、やがて手づくりの町につながる。
都市の大きな活動からみれば、町裏の車も通らぬ細道など取るに足りない道ともいえようが、人間のための町の風情は、実はこのような些細なものによって支えられているともいえる。