本日の東京新聞朝刊に、米トランプ政権が、フロリダ半島から200kmほど南に浮かぶキューバへの経済的制裁を強化したとの記事が掲載されていた。
キューバは1959年にキューバ革命が起こり、中南米最初の社会主義国となった国である。1962年には旧ソ連のミサイル持ち込みによるキューバ危機が発生し、米国の目と鼻の先でソ連と米国の衝突騒ぎとなり、あわや第3次世界大戦かという事態まで発展している。
前オバマ米大統領の時に、キューバとの関係が修復し、今後ますます交流が拡大していくとの期待が流れたが、トランプ大統領になってからそうした雪解けムードも風前の灯となっている。今回の制裁は、大統領選挙を前に更に強硬な姿勢をアピールする狙いがあるのだが、如何なものかと思う。現在のキューバとロシアは関係も深くはないので、米国が政治的・経済的にキューバを敬遠する理由はない。トランプ大統領の益荒男ぶりのアピールのために、振り回される中南米諸国はたまらないであろう。
米国にとって、中米諸国は米国の裏庭といった感覚が続いてるようだが、いつチャイナマネーが進出してくるか分からない。21世紀のキューバ危機は近いかもしれない。