『ピーター流外国語習得術』

ピーター・フランクル『ピーター流外国語習得術』(岩波ジュニア新書 1999)を読む。
著者はハンガリー出身の数学者である。自身の変わった経歴を述べつつ、外国語や外国文化を学ぶ秘訣について語る。ちょうど知識・技能」だけでなく「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」を重んじる学習指導要領が年次進行で実施されている。20年以上も前だが、著者は知識だけでなく、それを応用させること、そして貪欲学んでいくことを重要視している。

学校に通うことの意味でいちばん大切なのは、決して知識を得ることではなく、知恵を得ることだと思います。どういう意味で知恵かというと、人生に必要と考えられる知恵です。そのなかでもいちばん大切なのが勉強の知恵、学習の知恵なのです。新しい情報をどうやって手に入れるのか、新しいことをどうやって学ぶのか、いままでできなかったことがどうやったらできるようになるのか、その過程を学校に通うことによって覚えて、変化していく世界のなかで日々応用できるようにする。これが勉強の知恵です。