本日の東京新聞朝刊に、ロシアが侵攻したウクライナから国籍のない朝鮮半島ルーツの高麗人が韓国に身を寄せているとの記事が掲載されていた。3000人ほどの避難民の1割ほどが国籍を持っていないということだ。記事によると、ソ連のスターリンによって中央アジアに強制移住させられ、ソ連崩壊後にウクライナに移住した人たちで、特定の国籍を選択しなかったとのこと。
記事によると、韓国政府はパスポートがない場合でもビザの延長を認めたとのことである。一方、政府は更なる支援策を急ぐべきだとの批判の声も上がっている。欧米諸国が挙って応援するウクライナからの避難民と朝鮮半島ルーツという2つの要因が絡んだレアなケースだが、韓国政府の判断は正しい。日本の出入国管理法においても昨年日系3世までは、定住ビザを出している。また、2021年には日系4世まで日本語や日本文化を学ぶ講座が用意され、延長可能な労働資格が与えられるようになった。
いずれにせよ、日本も対岸の火事ではない。これから様々なケースで日本に移民や難民が押し寄せてくる。国籍の云々以前に人権という観点を大切にしたい。