神谷敏郎『骨と骨組みのはなし』(岩波ジュニア新書 2001)をパラパラと読む。
「骨組み」という言葉は、「物事の根本となる仕組み」という意味ではよく用いるが、「からだの骨の組み立て」という意味で使うことはない。この本のタイトルにある「骨組み」は、ズバリ脊椎動物の骨の組み立てであり、解剖学の見地から魚類から両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類へと進化していった骨組みの専門書といってもよい。
著者の経歴は変わっていて、Wikipediaで検索すると、青山学院大学文学部教育学科を卒業した後、東京大学医学部に進み、解剖学を専攻し、医学博士まで取得している。そして、医者にはならずに哺乳類学者となり、骨格の観点から生物の進化を研究している。
本文は読みきれなかったが、大量の骨組みのイラストだけを眺め続けた。魚類と哺乳類は全くの別の生物だが、骨組みだけを見ると、魚類から爬虫類、そして哺乳類へと正統に進化していった感じがする。