「プーチン氏 粛清の記憶消す」

本日の東京新聞朝刊に、ロシア・プーチン大統領がロシア国内でも否定されているはずのスターリン政治の再評価を進めているとの記事が掲載されていた。世界史の範囲になるが、ヨシフ・スターリンは、1924年にレーニンが亡くなってから30年近くソビエト社会主義共和国連邦の代表を務めた人物である。一国社会主義論を展開し、万国の労働者のための国づくりではなく、自分たちの懐を潤すだけの独裁体制を作り、反対派を徹底して粛清した人物としても知られている。粛清された人は、1,000万人とも3,000万人とも言われる。

どこかのクラスで話したが、政治や民族、経済的に国内が分断され始めると、政権側は自分たちにとって都合のよい国家統合装置をつくり出す。それは王室や皇室だけでなく、国民栄誉賞を貰うようなスポーツ選手や芸能人かもしれない。いずれも政治的な溝や民族的な齟齬、経済的な格差を覆い隠すようなパフォーマンスが繰り広げられる。

スターリンの死から3年後の1956年に、フルシチョフソ連共産党第一書記長によって、行き過ぎたスターリン個人崇拝が、誤った独裁政権や大量殺人を行った政権を生み出すことになったと批判されている。