「スーダン 軍クーデターに怒りのデモ」

本日の東京新聞朝刊に、ここしばらく揺れていたスーダン情勢がまとめられていた。
スーダンは世界史でいうと、1898年にイギリス、フランス両勢力が衝突したファショダ事件が起きた国である。その後、イギリスが第二次世界大戦後まで支配し、1956年に軍事政権が独立国家を建設した。以後、何度も軍事クーデターが繰り返されている。輸出の大半は原油であったが、南スーダンが分離独立後、原油の生産は大幅に落ち込んでいる。2019年の一人当たりGNIは590ドルに過ぎず、同年の経済成長率は-2.5%、物価上昇率は52.37%、失業率は13.3%にのぼる。民主化しても経済再建の道のりは厳しいであろう。

記事には書かれていないが、スーダンは貿易面で中国べったりであり、スーダンの軍事政権を中国が軍事支援している。経済を一手に掌握する軍事政権の方が、貿易相手としては好都合なのであろう。政治問題かと思いきや、中国の一帯一路経済圏構想の拡充に伴う、市場の制圧と捉えた方が理解が早いだろう。