本日の東京新聞朝刊に,米国から原油輸出規制をかけられているイランと,イランの最大の貿易国である中国が急接近しているとの記事が掲載されていた。中国は自国が主導する上海協力機構へのイランの正式加盟も歓迎する考えとのこと。
地理的空間や条件から民族や国家の特質を説明しようという学問を地政学という。地理Bの教科書に書かれている内容だけでも,地政学の観点から世界政治を俯瞰することができる。まず原油の多くは中生代以降のプレートの変動による新期造山帯の褶曲地層から産出される。そのため,環太平洋造山帯とアルプス=ヒマラヤ造山帯の周囲に原油産出が集中している。
1960年の設立当初の石油輸出国機構(OPEC)の加盟国を見ても,サウジアラビア、イラン、イラク、UAE、クウェート、カタール、アルジェリア、ナイジェリア、リビア、インドネシア、ベネズエラと上記の2つの新期造山帯に集中していることが分かる。
米国の産油が