『やさしい教育原理』

田嶋一・中野新之祐・福田須美子『やさしい教育原理』(有斐閣 1997)をぱらぱらと眺める。
大学の教育原理の授業で使われる教科書で、各章各項ごとに参考文献が挙げられ、「教育とは」「人間とは」「学校とは」「青年とは」「教育評価とは」などの言葉の定義から話が始まる。教育というと個人の体験で語られがちで、どうしても一方に主張が偏りがちだが、筆者の主観的な見解は極力退けられ、道徳や学力、いじめなど評価の分かれる項目については両論併記が徹底されている。
体裁だけでなく内容も典型的な文科省お墨付きの教科書といった風で、学生時代の拒否反応で、全く頭に入ってこなかった。