福田一郎『ドバイにはなぜお金持ちが集まるのか』(青春出版社 2008)を読む。
アラブ首長国連邦を構成する首長国のひとつドバイの経済から生活、風習、歴史、現状を幅広く紹介する入門書となっている。
アラブ首長国連邦というと、お金持ちの産油国というイメージしかなかったが、7つの首長国が集まった連邦国家であり、そのうち石油を産出するのは最大の国であるアブダビだけである。ドバイ首長国は官民あげて石油に依存しない産業の創出に勤しんだ結果、中東最大の金融・流通・観光の拠点となるまでに至っている。また、住民の8割以上が外国人であり、その半数をインド人が占めている。アラブとインドは別世界と考えていたが、アラビア海を挟んだ隣国同士であり、2000年以上前から人的交流が続いていたのである。
国全体がディズニーランドや高級ショッピングモールのようなイメージもあるが、ヨーロッパとインドのちょうど中間地点にあるという地の利を生かした金融や投資にも注目していきたい。
『ドバイにはなぜお金持ちが集まるのか』
コメントを残す