本日の東京新聞夕刊に、都議選特集記事として、少子高齢化が早いペースで進む多摩ニュータウンが取り上げられていた。
ニュータウンの中心地である諏訪・永山地区では1971年から入居が始まり、働き盛りが集まったが、その子どものたちの世代は転出が進み、場所によっては人口に占める65歳以上の割合が40%超と、昨年の都全体の割合(23%)を大きく上回る。小学校は統廃合の対象となり、駅近くの商店は、シャッターを下ろした店が目立つ。車の運転ができない高齢者が増えれば、「買い物難民」が続出してしまう。
都議選のテレビニュースを見ていると、築地移転のニュースや国政絡みのゴシップなど、都市の問題ばかりがクローズアップされているが、都下郊外の過疎化や高齢化の方が争点としては大きいのかもしれない。多摩市の阿部市長の「都はニュータウンの製造責任がある」との言葉の持つ意味は、今後重くなっていくであろう。
多摩ニュータウン
東京都南西部に広がる住宅地。多摩、稲城、八王子、町田の4市にまたがり、総面積約2800㌶。開発主体は都や都市再生機構など。現在は9万6500世帯、22万5000人が暮らす。1966年以降に造成工事が始まったが、入居開始が90年代以降の場所もあり、住民の年代は地区によって違う。