『地図の遊び方』

今尾恵介『地図の遊び方』(けやき出版 1994)を読む。
一般財団法人日本地図センター客員研究員や日本地図学会評議員を務める著者の処女作である。
海ばかりの地形図やシベリアの原野の地図を見る驚きや、他国の地名や路線図を眺める喜び、古い地名が消えていく寂しさ、古い旧道の佇まいを探しながら町歩きする面白さが素直な言葉で綴られている。
掲載されている地図が分かりにくく、同好の士以外は受け付けにくい内容であるが、私は作者に同じ匂いを感じ、タイトルにある通り楽しむことができた。