地上波で放映された、小泉堯史監督、寺尾聡主演『雨上がる』(2000 東宝)を観た。
江戸時代中期、享保の頃が設定となっており、まだ武士が武士らしく、殿が殿らしくあった時代の人情物語である。
寺尾聡演じる剣術の浪人三沢伊兵衛は、お人好しで誰にも親切丁寧、素直な性格の浪人だからこそ、世知辛い世の中では誤解を受けてしまう。しかし、最後は見識ある殿が浪人の恩義に報いようとするところで終わる。日本昔話やイソップ童話にありそうな設定の話で、「二人はそれからというもの幸せに暮らしましたとさ、ちゃんちゃん」といったハッピーエンドを想像させる終わり方であった。
最後殿が三沢伊兵衛に詫びを伝える場面が唐突に終わってしまった。放送時間枠の関係で打ち切りになってしまったのかと思ったが、どうやら最後の場面は上映段階でカットされてしまったらしい。
『雨上がる』
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