武田祐子・木下禮子編著『地図でみる日本の女性』(明石書店 2007)をパラパラと眺める。
執筆者のほとんどが人文地理学や都市地理学の学者である。タイトルにある通り、女性の非正規雇用者の比率や女性の大学進学率、介護職女性比率などの県別の割合のデータが、日本全図の階級区分図で表現されている。一項目1ページでレイアウトされており、丁寧にも全部のページに日本地図が掲載されている。女性の生涯未婚率が大都市圏の都心部で高く、男性の未婚者は山間部の過疎地で高いなどの、興味深いデータもあるが、工夫のない構成で途中で飽きてしまった。
7人もの大勢の執筆者で統一したテーマで書いていくと、どうしても羅列的になってしまうのであろう。