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「『森林限界』ってどんな場所?」

本日の東京新聞朝刊に、将棋の藤井聡太さんが発言した「森林限界」についての解説記事が掲載されていた。森林限界とは地理の擁護で、記事では「冬の寒さや乾燥、強い風、土壌などの条件で樹木が生存できるギリギリのラインで、標高や緯度による。気候などの変化で上がったり下がったりする」と解説されている。気になったので、少し森林限界についてまとめてみたい。

では、実際に地形図から探ってみたい。下図は日本で2番目に高い南アルプスの北岳周辺の地形図である。25,000分の1の地形図なので、50メートルごとに太い計曲線が刻まれている。標高3,000メートル以上は植物が生えていないことがわかる。また、3,000メートル以下には地面に這うように生える「ハイマツ」が自生している。また、2,600メートル以下の南側斜面になると松や杉などの針葉樹林帯がみられる。

南アルプスの森林限界はおよそ3,000メートルで、杉や松などは2,600メートルとなる。

 

『さらばモスクワ愚連隊』

五木寛之『さらばモスクワ愚連隊』(講談社文庫 1982)を20年ぶりに読み返す。
1967年に刊行された本で、何度も文庫化されている作品である。表題作の他、有名な高円寺竜三が登場する「艶歌」を含め4作品が収録されている。

ベトナム戦争やヒッピームーブメント、高度経済成長期のドタバタなどが物語の背景に描かれており、当時はかなりのインパクトがあったのであろう。

『雪煙をめざして』

加藤保男『雪煙をめざして』(中央公論社 1982)を半分ほど読む。
Wikipediaで調べたところ、著者8000メートル峰に4度、エベレストに3度の登頂を果たし、世界で初めてエベレストをネパール、チベット両側から登頂している。また、世界で初めてエベレスト3シーズン(春・秋・冬)登頂にも成功している伝説的な登山家である。著者は3度目の冬季エベレスト登頂に成功したものの、その下山中に消息を絶っている。

本書は最後のエベレスト登頂に出発する前に書かれたもので、凍傷や滑落、大怪我の様子が淡々と書いてあり、半世紀前の登山のプロの世界を垣間見た気がした。ただし、地図もなく、周囲の人に説明もなく、本当に著者自身の言葉で綴られているので、全体像は分かりにくい。