蔵前仁一『ゴーゴー・アフリカ』(凱風社 1993)を何日かかけてパラパラと読む。
上下巻構成で,行き当りばったりなアフリカ個人夫婦旅行記である。鉄道やバスを乗り継ぎながら,サハラ砂漠を横断したり,治安の悪い地域を辿ったり,旅行記というよりも冒険譚仕立てとなっている。
80年代に流行った「別冊宝島」と同じ大きさと体裁で,個人旅行のくせに脚注やコラムなどやたら情報量が多い。単純に楽しめる旅行記なのかと思いきや,現地の文化や社会情勢に関する内容があまりに多くて消化不良となってしまった。
月別アーカイブ: 2019年10月
『自転車のフィッティングがわかる本』
絹代+自転車生活編集部『自転車のフィッティングがわかる本』(枻出版 2008)を読む。
女性の初心者向けの本で,クロスバイクのフレームサイズを測定や,サドルやコラムの調整などを写真入りで説明している。おそらくは雑誌「バイシクルクラブ」の特集記事がまとめられた単行本で,スポンサー提供のウェアやヘルメットなどがふんだんに紹介されている。
タレントとしても活躍されている絹代さんは東大農学部出身だと初めて知った。
『言語世界地図』
町田健『言語世界地図』(新潮新書 2008)を読む。
全世界で使われている言語は6,000から7,000だと言われいているが,そのうちの代表的な50近い言語について,歴史や使われている国や地域,特徴について簡潔にまとめられている。
日本ではフランス語やドイツ語のように,「国=言語」と安易に捉えてしまいがちであるが,実際は国や地域と言語は複雑に入り組んでおり,一読しただけでは到底理解できない。特に白色人種(コーカソイド)の起源ともなったカフカス地方は言語の坩堝であり,日本の1.2倍位の地域に40の言語がひしめき合っている。また,関東と関西のように方言レベルで区分けされている言語もあれば,話し言葉が似ていても全く異なった文字を使っているケースや,逆に文字は同じでも話し言葉は通じないケースもある。公式化される分野ではないので,「へ〜」「ほ〜」と思いながら読み進めた。
名古屋大学名誉教授の著者は,言語について冒頭次のように述べる。
人間が言語を使うということは,単に他者に意味を伝達するためだけではありません。同時に,自分が一体どんな人間であるのか,そして相手に対してどのような態度をとるつもりなのかをも表す,社会的に重要な機能を果たすものであるのです。このことを理解しなければ,世界中のどこでも英語さえ使っていれば何とかなるのだ,英語が使えない相手とは話す必要もない,などという安易にして傲慢な偏見を軽々しく抱いてしまうことになりかねません。
『7月のフランス 自転車とともに』
岡田由佳子『7月のフランス 自転車とともに』(枻文庫 2009)を読む。
ツール・ド・フランスの競技そのものではなく,おしゃれな町並みやグルメなどの観光案内となっている。さらっと読み進めた。感想なし。