王敏(ワン・ミン)『日中2000年の不理解:異なる文化の「基層」を探る』(朝日新書 2006)を読む。
ちょうど諸子百家を扱っているところなので、教材研究として手に取ってみた。
中国河北省出身で、法政大学国際日本学研究所教授を務める著者が、感性文化を特色とする日本文化について分かりやすく論じている。
日中間の動物観や自然観、裸への意識、儒教、倫理観、風呂、禊の考え、転向など、具体的な事例からアジア文化圏の共通点や、中国と欧州の意外な類似点などを通して、特に自然との一体感を基底とする日本文化の特色について余すところなく説明している。
国際文化やら国際教養に関心を持つ若い学生に手に取ってもらいたい一冊である。
『日中2000年の不理解』
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