日別アーカイブ: 2014年10月22日

『齋藤孝のざっくり!日本史』

zakkurinihonnsi

齋藤隆『齋藤孝のざっくり!日本史:「すごいよ!ポイント」で本当の面白さが見えてくる』(祥伝社 2007)を読む。
一問一答式に歴史用語を暗記するのではなく、話のネタにできるほどに、歴史の文脈を見つけて語ることができることが本当の歴史の見方だという。また、まずざっくりと大枠をつかむこと。そしてそれを3つのキーポイントで説明できるように理解することが大事だと述べる。

これまで年号ごとに地名や人物名、史料の中身を覚え、次の展開の事件や人物名に繋げていくことが日本史の勉強だと思い込んできた。しかし、斎藤氏は「廃藩置県」や「大化の改新」「三世一身の法」の中身よりも、それが歴史的にどういう意味を持ち、「現在」にまで繋がってきているかをざっくりと大胆に説明している。著者の勢いに押され、つい「なるほど」とうなづいてしまうことがいくつかあった。

『雨上がる』

ameagaru

地上波で放映された、小泉堯史監督、寺尾聡主演『雨上がる』(2000 東宝)を観た。
江戸時代中期、享保の頃が設定となっており、まだ武士が武士らしく、殿が殿らしくあった時代の人情物語である。
寺尾聡演じる剣術の浪人三沢伊兵衛は、お人好しで誰にも親切丁寧、素直な性格の浪人だからこそ、世知辛い世の中では誤解を受けてしまう。しかし、最後は見識ある殿が浪人の恩義に報いようとするところで終わる。日本昔話やイソップ童話にありそうな設定の話で、「二人はそれからというもの幸せに暮らしましたとさ、ちゃんちゃん」といったハッピーエンドを想像させる終わり方であった。
最後殿が三沢伊兵衛に詫びを伝える場面が唐突に終わってしまった。放送時間枠の関係で打ち切りになってしまったのかと思ったが、どうやら最後の場面は上映段階でカットされてしまったらしい。