レンタルしてきたDVDで、染谷将太・二階堂ふみ主演、園子温監督『ヒミズ』(2011 ギャガ)を観た。
20年前の日活ロマンポルノを観ているような、味のある映画であった。両親から手酷い虐待を受けている中学生の男の子と女の子が、父親殺しや高利貸しとの殴り合いから自暴自棄になり自殺まで考えるほど自らを追い込んでいくが、そこから一転再生し、力強く生きていこうとする姿を描く。時折、震災直後の映像が挿入され、震災や原発事故で苦しむ被災者の悲しみや怒り、嘆き、そして、被災者に対する励ましを表現しているとも言える。
支離滅裂な内容であるが、主演の二人の素晴らしい演技というか、人間的表現力によって、作品が力強いものになっている。
『ヒミズ』
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