日別アーカイブ: 2013年5月20日

パンフレット研究:鶴見大学

JR京浜東北線鶴見駅、京急鶴見駅から徒歩5分の場所にあり、通学しやすい大学である。
近隣にある曹洞宗總持寺が関与し、1953年に鶴見女子短期大学(国文科)が設置、1962年に保育科・保健科増設。1963年に鶴見女子大学に改組され文学部(国文科・英文科)が設置され、1970年に歯学部が設置されている。文学部の方は長らく女子大であったが、1998年に男女共学となっている。現在は歯学部歯学科、日本文学科、英語英米文学科、文化財学科、ドキュメンテーション学科からなる文学部、保育科・歯科衛生科からなる短期大学部で構成されている。
歯学部は同じ敷地内に内科や循環器科も併設されて付属病院が置かれ、研究体制も整っている。しかし、6年間で3000万以上の学費や歯科医師余りが敬遠されてか、定員割れの状況である。今後も改善される見込みは薄く、国公立への委託など何かしらの公的支援が必要となってくるであろう。
文学部は書道免許も取れる日本文学科や、考古学や神社仏閣を学べる文化財学、図書館学や情報学まで学べるドキュメンテーション学科など、それぞれの学科の個性がはっきりしているためか、定員はしっかりと確保されている。元女子大学ならではのきめ細かい指導が学生に支持されているのであろう。また図書館が充実しており、大学図書館ランキング(どういう基準なのかは明らかではない)ではトップ10に入っているそうだ。
短大保育科は2年間で「幼稚園教諭2種免許」と「保育士資格」の2つを取得することができる。

『さみしい男』

諸富祥彦『さみしい男』(2002 ちくま新書)を読む。
著者の専門であるカウンセリングの立場から、プライドやコミュニケーション能力不足から生きづらさを自他ともに感じることの多い男の生き方を分析する。執筆当時、著者は40手前であり、職場でも家庭でも窮屈さを感じてしまうアラフォー前後の男の気持ちを上手く代弁していた。
あとがきの中で著者は次のように述べる。

これからの時代に待望される「強い男」、ポスト「脱力主義」時代の「強い男」は、「自分に正直」であることを何より大切にし、しっかりした「自分」を持った、いい意味での「個人主義」に徹する男。自分を大切にしているがゆえに、他者をも大切にできる。そんな「自然体のまじめさ、誠実さ」を備えた男が、「強い男」なのです。そしてそうあるためには、(中略)孤独である力、ひとりになり自分と向き合う力を持った男であることが求められるでしょう。