JR京浜東北線鶴見駅、京急鶴見駅から徒歩5分の場所にあり、通学しやすい大学である。
近隣にある曹洞宗總持寺が関与し、1953年に鶴見女子短期大学(国文科)が設置、1962年に保育科・保健科増設。1963年に鶴見女子大学に改組され文学部(国文科・英文科)が設置され、1970年に歯学部が設置されている。文学部の方は長らく女子大であったが、1998年に男女共学となっている。現在は歯学部歯学科、日本文学科、英語英米文学科、文化財学科、ドキュメンテーション学科からなる文学部、保育科・歯科衛生科からなる短期大学部で構成されている。
歯学部は同じ敷地内に内科や循環器科も併設されて付属病院が置かれ、研究体制も整っている。しかし、6年間で3000万以上の学費や歯科医師余りが敬遠されてか、定員割れの状況である。今後も改善される見込みは薄く、国公立への委託など何かしらの公的支援が必要となってくるであろう。
文学部は書道免許も取れる日本文学科や、考古学や神社仏閣を学べる文化財学、図書館学や情報学まで学べるドキュメンテーション学科など、それぞれの学科の個性がはっきりしているためか、定員はしっかりと確保されている。元女子大学ならではのきめ細かい指導が学生に支持されているのであろう。また図書館が充実しており、大学図書館ランキング(どういう基準なのかは明らかではない)ではトップ10に入っているそうだ。
短大保育科は2年間で「幼稚園教諭2種免許」と「保育士資格」の2つを取得することができる。
月別アーカイブ: 2013年5月
『さみしい男』
諸富祥彦『さみしい男』(2002 ちくま新書)を読む。
著者の専門であるカウンセリングの立場から、プライドやコミュニケーション能力不足から生きづらさを自他ともに感じることの多い男の生き方を分析する。執筆当時、著者は40手前であり、職場でも家庭でも窮屈さを感じてしまうアラフォー前後の男の気持ちを上手く代弁していた。
あとがきの中で著者は次のように述べる。
これからの時代に待望される「強い男」、ポスト「脱力主義」時代の「強い男」は、「自分に正直」であることを何より大切にし、しっかりした「自分」を持った、いい意味での「個人主義」に徹する男。自分を大切にしているがゆえに、他者をも大切にできる。そんな「自然体のまじめさ、誠実さ」を備えた男が、「強い男」なのです。そしてそうあるためには、(中略)孤独である力、ひとりになり自分と向き合う力を持った男であることが求められるでしょう。
『探偵はBARにいる』
『しんかんせんとたのしいでんしゃたち』
パンフレット研究:立教女学院短期大学
1877年にアメリカから派遣された宣教師チャニング・ムーア・ウィリアムズによって設立された立教女学院が母胎となっている。戦前の段階で尋常小学校、旧制女学校が設立されており、戦後に小・中・高校と整備され、1967年に短期大学(英語科)が設置され、1970年に幼児教育科が設置されている。2013年には英語科が現代コミュニケーション学科に改組されているが、短期大学としては英語と児童という学科構成でシンプルにまとまっている。進学校として有名な付属の高校の受け皿的な側面の強い大学で、1学年300人の小規模校のアットホームな雰囲気を売りとしている。
校名の通り、創立者を同じくする立教大学とは系列の関係となっており、立教女学院高校からは7割近くが立教大学へ特別推薦入学をしている。但し、短大からの立教大学への推薦編入については、2011年度より廃止されている。
幼児教育科は2年で幼稚園教諭2種免許、さらに専攻科で1年学ぶことで保育士の資格が取れるカリキュラムになっており、2年制で両方取得できる他校に比べ、時間割もゆったりとしている。
2012年度のパンフレットを読む限り、幼児教育科は一般入試でも2倍以上、センター利用入試では3倍以上の倍率であるが、英語科はほぼ全入状態である。この数字は、ありきたりな英語プログラムや教養科目だけのキリスト教精神、外国人ALTや仲介業者主導の留学制度といったお手盛りな大学経営では通用しなくなった現実を示している。また幼児教育科も公立保育所への就職サポートは手薄であり、「都心」や「立教」という看板に頼りがちな実態が垣間見える。