『さみしい男』

諸富祥彦『さみしい男』(2002 ちくま新書)を読む。
著者の専門であるカウンセリングの立場から、プライドやコミュニケーション能力不足から生きづらさを自他ともに感じることの多い男の生き方を分析する。執筆当時、著者は40手前であり、職場でも家庭でも窮屈さを感じてしまうアラフォー前後の男の気持ちを上手く代弁していた。
あとがきの中で著者は次のように述べる。

これからの時代に待望される「強い男」、ポスト「脱力主義」時代の「強い男」は、「自分に正直」であることを何より大切にし、しっかりした「自分」を持った、いい意味での「個人主義」に徹する男。自分を大切にしているがゆえに、他者をも大切にできる。そんな「自然体のまじめさ、誠実さ」を備えた男が、「強い男」なのです。そしてそうあるためには、(中略)孤独である力、ひとりになり自分と向き合う力を持った男であることが求められるでしょう。

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